ヨガ道 コラム(2)


私が、ヨガに出会ったのは、小学生高学年ぐらいの頃。

ヨガを日本に最初に伝え広めた人と言われている

中村天風さん(1876-1968)の本を母が知人からもらって、

家に置いてあったからです。

それをこっそり読んで、心と身体を健やかにすることについて探求されていて、

なかなか学校で教えてくれるようなことではないなと

興味深く感じたのを覚えています。

中村天風さんの本と言えば、今、メジャーリーグで活躍されている大谷翔平選手も

影響を受けたとして挙げあれているようですね。


天風さん自身、1909年(33歳の時)、結核を患われて、それを治すために

単身で欧米に渡り、最先端の医学を学ばれたそうです。

しかし、思うようにいかず、諦めて日本に帰国しようとした時、

立ち寄ったエジプトで、ヨガのカリアッパ師と出会います。

師は、パッと見たただけで、

「あなたは、右の胸に大きな病を持っていますね。

とにかくあなたは、一番大事なことに気付いていないのだ。

それさえ分かれば、まだあなたは死なずにすむ」と言われ

そしてそのまま、インドの山奥で3年程、過ごしました。

そして、再び健康を取り戻し、日本に帰国され、後に学びを広げられました。


その修行の様子を聞いた天風さんの弟子の方が、

まとめられている本「ヨーガに生きる」が興味深かったので一部ご紹介します。


山の中での瞑想をするのですが、カリアッパ師が選んでくれた場所が、

滝のすぐそば。

とてもうるさくて集中できないから、場所を変えてほしいと言うけれど

それは格別な場所を選んでくれていたようで。


そんなあえて集中しづらい環境で、「天の声を聞く」という課題が出された時

"声”というのだから"音”だと思って瞑想をしていくけれど、

さっぱり聞こえてこないし、意図が分からないし

4か月後に、もういいや!投げ出してしまいます。


諦めて、岩の上でごろんと横たわり、空を眺めた時に、

その浮んでいる雲の動きを見ながら、ふと少年のような微笑みが自然と浮んでいて

千切れ雲と一緒にその空に自分が溶け込んでいくような瞬間がありました。

あれ? これなんじゃないかなと。

気付けば、周りは変わらず滝の大きな音がしているのに、

そういったことから全く解放されて、病気の身体を思うのでもなく、

何ものにも囚われない自由を感じる瞬間だったのですね。


そのことを師に伝えると、

「天の声とは、声なき声、絶対の静寂だ。

そこに心を預け入れると、命の中に秘められた本然の力が顔を出す。」


「病や心配事があっても、心がそれから離れているなら、

たとえ身に病があっても、その人は病人ではない。

お前の病も、これからは肉体だけのものにして、心にまで迷惑をかけるな。

そうするためには、折に触れ、時に触れ、心に天の声を聞かせてやるのだ。

声なき声のあるところこそ、本当に安らぎのある世界なのだからな」


確かに、今患っている病があるとしたら、過去の自分が創造したものとも言えます。

でも、この今、大切な心は、何を感じて創造するのか。

それが問われていますね。

様々な悩み囚われからも、心が解放されている瞬間。

それはきっと安らぎの世界なのでしょうね。

ヨガというのは、「心の作用の死滅」と言ったりもするのですが、

言葉として、何か怖さもあるけれど(笑)

日々、私達は色々と考え、悩み、四方八方、囚われの中にいるかもしれません。

でも、そういった心の忙しい動きが止まるとき

今を生き、本来の命の力が発揮されるのかもしれません。


SPでは、愛(源)の力をやっているのですが

それは愛(源)に繋がり、ひとつである世界を体験していけます。

世界をひとつにする、それを目的として始まっていて

自分を癒すこと自体が目的ではありません。


ただ、私達は、そもそも
愛(光)そのものであり、不足もない

そういった存在なのではないでしょうか。

愛(源)に意識を向けていくことで、本来の自分を思い出していけます。

それは、
健やかな世界、健やかな自分の姿にも通じる世界創造です。

大きな目的を生きる時、小さな自分を超えていける

本来の大きな心に出会っていける
、そんな気がします。

ぜひ、ご一緒に体験していきませんか(^^)


テンプレートのpondt